概要
地域における居場所空間(まちのリビング)のニーズ把握と検証を行うキャンペーン「おそとでくつろごう」を通じて地域の皆さんから得たヒアリング結果をもとに、実際に地域の皆さまと一緒に具体的な空き地活用を実践するサイクルを回しています。

これまで「おそとでくつろごう」の活動を通じて地域に暮らす方からいただいた「空き地でやってみたいこと」の声を起点に、有志の地域の方とともにやってみたいアイデアを実際に形にする場を設けました。これまでうまれた試みは、りんごプロジェクトのアクセシブルな絵本を用意し、yogiboビーズクッションでくつろげるスペース、コワーキングスペースや本の交換、イースマイリーによるミックスジュース販売、近隣地区在住の方によるお譲り物々交換会とあそび広場、青空将棋、昔遊び体験、介護事業所によるオレンジカフェ(認知症カフェ)、防災ワークショップ(防災バッグやポンチョづくりなど)、朝採れ野菜販売、伊藤園によるローリングストック促進PRなどといった、多様なコンテンツが地域の力で展開されました。

こうした試行錯誤を行うなかで、地域に暮らす方からいただいた声の一部をご紹介します。
- 引っ越しが多いので顔見知りになっても、つながりが保てないのでいい機会になった
- 昼間出社している若い方と顔を合わせる機会がないので、新鮮だった
- 小さい子連れだと遠出がしにくいので、近くて目の届く範囲でくつろげる場所は嬉しい
ヒアリングから得た声をもとにした実践を通じて、地域の方を巻き込んだ空き地活用の新たな可能性が見えてきました。また、一連の取り組みを行う中で、密集市街地ならではの課題や運営上の工夫点も明らかになり、今後の活動に向けた学びを得ることができました。引き続き、地域住民とのコミュニケーションを重ねながら、空き地活用の実践を繰り返し、地域の特性やニーズに合った取り組みを模索していきます。また、こうした活動の成果を広く共有することで、他地域にも応用可能なモデルの構築を目指します。
■プロダクト:おそとでくつろごう
■実施年:2023年~
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